愛と銃と。
とか、いつもならツッコム。
だけどあらしは
そんな気にもならなかった。
ただあるのは、不快感。
窓から家の前に立つ彼の姿が
見たくなくても目に入る。
だからあたしは
カーテンを閉めた。
それと同時に
あたしに罪悪感が芽生える。
こっちが被害者なのに。
あらしが加害者なような
そんな気分がとにかく
気に食わなかった。
どうしてか、苦しい。
だけど今陽翔に会えば
あたしは何を言うかわからない。
もしかしたら
陽翔を傷つけてしまうかもしれない。
感情のままに
言葉をぶつけてしまうだろう。
だからあたしは陽翔に会わないし
今はまだ会いたくもない。
だけど彼は
夏休みの最終日まで
あたしの家のインターホンを
毎日押しにきた。