愛と銃と。
「はよ」
「…」
ほら。
やっぱり陽翔はいた。
陽翔の行動に
鬱陶しく感じる自分と
期待していた自分がいた。
後者の自分が腹立たしい。
「悪かった」
陽翔は頭を下げた。
その目は真剣で。
だけど、だから、
許せなかった。
何でそんなに謝るほどのことなのに
あの時ちゃんと来なかったのか。
「あたしが、どんな気持ちだったか、わかる?」
陽翔は頭を上げた。
すると陽翔は驚いたように
目を丸くした。
「…あげは?」
「…っ!!」
あたしの目から
涙が零れていた。
わからないけど、零れていた。
悲しいわけでも
悔しいわけでもない。
ただ、苦しい。