愛と銃と。
陽翔はあたしのほうに
歩を進め距離を縮めようとした。
「近寄らないで!!」
だけどあたしがそれを拒絶する。
自分でもどう接していいのか
わからない。
思考より先に
言葉が口をついてでる。
あの時と同じだ。
颯を傷つけることを
たくさん言ったあの時。
まるで銃のように
言葉は真っ直ぐ飛ぶ。
狂い、乱射する。
あたしは壊れた機関銃。
「嘘つくぐらいなら約束しないでよ!!指切りまでして…家で待ってたあたしは何!?」
もう止まらない。
今回は止めてくれる人もいない。
「自分は待ってろって言ったクセに。待ってたよ、あたしは!!陽翔なら、って信じてた!!」
誰か、止めて。
あたしの心が叫んでる、
「陽翔は…特別だった…。完全に好きとか、そういうことはまだ言えないけど」