愛と銃と。
彼はあたしの隣で
止まったまま動かない。
なんだか窮屈に感じたあたしは
「何であたしに絡んでくる訳?自分の教室戻れば?」
あたしは冷たく放つ。
「5組なんだよ、俺」
確かにこの入り口の混雑では
教室に入りようがない。
あたしは心の中で納得する。
朝と言い、今と言い、
少し冷たくし過ぎたかと反省した。
「転入生見に行った友達、待ってるの。別にあたしが転入生見に来た訳じゃないから」
「じゃあその友達に、アイツはやめとけって言っといてやれ」
「え?」
「まともなヤツじゃないからな、アイツ」
意味深発言である。
「詳しいこと、聞かせて!!」
もしも雅が好きになり
その京護というヤツが
本当にやばいヤツだったら…。
それはいけないと、
思考より先に突いて出たのが
その言葉だった。