愛と銃と。


つい、そんな言葉を放ってしまった。


「え、まじ!?」


陽翔は目を輝かせ、
机から身を乗り出した。

嘘だと言おうとしたが
小さくガッツポーズする彼に
そんなこと言える訳なかった。


まあ、暇だし…、いっか。


「授業終わっても教室で待ってろよ。俺迎えに来るから」


そう言って陽翔は
上機嫌に教室を出て行った。


「あ、いちご牛乳!」


渡すのを忘れてしまった。

しかもおめでとうの一言も言えなかった。


彼女でもないのに
追いかけるのも何だし。

放課後にしよう。


陽翔はただの『友達』だから。


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