愛と銃と。
「…って言うのは嘘で、そんなこと思ってねぇから」
「な!?」
陽翔はイタズラな笑みを浮かべた。
まるで子供のような。
彼があまりにも楽しそうに話すから
さっきまでのことなんて
どうでもよくなってしまった。
考えてる自分が
馬鹿馬鹿しくさえ思えた。
「ちょっと待ってろ」
陽翔はそう言うと
雑踏の中へかけて行った。
数分すると陽翔は帰って来た。
「はい」
そう言って彼は右手にある
ある物をあたしに差し出した。
ミルクティー…。
「え、あ、その…」
「いいから早く飲め」
あたしが渡した誕生日プレゼントが
いちご牛乳である。
今あたしがミルクティーを貰ったら
プラマイゼロになる気がした。