愛と銃と。
陽翔の家に行くと言っても
どこに家があるのかもわからない。
よく考えてみるとあたしは
陽翔のことをまだ全然知らない。
知らない、だから何?
もっと知りたい?
いやいやいや。
あたしに限ってそんなこと
思うはずがないから。
思うはずがないんだけど…。
もやもやするなっ!!
あたしは地面に転がっていた
何の罪もない空き缶を
おもいっきり蹴り飛ばした。
だけどあたしのもやもやは
ただただ増すばかりであった。