愛と銃と。
「ちょっと待って!!」
あたしは慌てて言うと
一足先に自分の部屋へ入った。
そして浴衣を
クローゼットへインする。
別に隠すようなものではないが
何だかまだ見られたくはない。
「入って!」
あたしは扉の向こうにいる
陽翔に呼びかけた。
「へえ、綺麗じゃん」
「あんまり人の部屋ジロジロ見たら目潰しの刑だから」
「褒めただけだろ!?」
こんないつも通りの会話が
あたしの心を
必要以上に落ち着かせた。