愛と銃と。


「ご飯食べたらゴミ出してきて」

「ん」


面倒だとは思いながらも
お母さんは仕事だから仕方ない。


あたしは食べ終え、
ゴミ袋を片手に家を出た。


焼けるように暑い日差し。

あたしがゴミ捨て場に
ゴミを置いて帰ろうとした時…。


「あげは」


あたしの名が呼ばれた。

もう、呼ばないでほしかった。


何で、何で、何で。


呼び止めたりするの?

今はまだ
知らないフリ、してほしかった。


可愛い彼女いるんでしょ?

そんな光景を見て
まだ時間が浅すぎるから。


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