秘め事
シャワーを浴び、リビングに戻ると聖也がソファーに座ってテレビを見ていた。


右手には真っ赤なワインが入ったワイングラスが握られていた。


私に気が付いた聖也は振り返った。



『隣に座ってくれないの?』

「あっ、うん…今行く」



隣に腰掛けテレビに目を向けると、歌番組でそこにはLegendが映っていた。


蓮を見る聖也の目は何を考えているのか全く分からなかった。


こんな聖也を見るのは初めて…。



『気付いていたよ。愛莉が彼のことを好きな事ぐらい…』

「…………」

『でも、俺にはそんな事は関係ないんだ』

「えっ……」

『愛莉が誰のことを愛していようと、絶対に離すつもりはないから』

「聖也……」



テレビから視線を外した聖也の目は、私の目を捉えた。


とても熱っぽい目をして…。





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