秘め事
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今日は実家に来ている。


今日は楓君の誕生日だからみんなでお祝い。


毎回私が一番乗りで家に着く。



「遅いよ~」

『ごめんよ、渋滞にはまってしまったんだ』

「じゃあしょうがない」



私の言葉にお父さんもお母さんも笑みを零す。


ここまで仲良くなったのは本当につい最近。


私の存在を世間に公表してからは、家族で過ごすことは増えたが、恥ずかしいくらいぎくしゃくしていた。



「あっ!楓君の車だ!!お父さんとお母さんもこれ持って!!」

「こんなものまで準備したの?」

「いつも何か物足りないなって思ってたの」



私たちはクラッカーを手に持ち、楓君がドアを開けて入ってくるのを待ち構えた。


今から悪戯をするような感覚で凄くワクワクした。


ドアが開いた瞬間私たちはいっせいにクラッカーを鳴らした。



「「『お誕生日おめでとうっ!!』」」



ハトが豆鉄砲でも食らったような顔をして固まってしまった楓君。



「ブッッ!!」



その顔があまりにもおかしくて、私は我慢できずに吹き出してしまった。





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