秘め事
「翔平君ごめんね。せっかく来てくれたのに…」

『気にしてませんから、大丈夫です。それに蓮が苛々してる原因なんとなく分かるんで』

「…??」

『蓮追いかけなきゃいけないんで、すみませんが失礼します』

「うん、行ってらっしゃい」



翔平君は笑顔で礼儀正しく頭を下げると、走って行ってしまった。


私には蓮があんなに怒ってる原因が分からない。


最後よく分かんないこと言ってたし。



「あっ!何時に帰ってくるのか聞き忘れた…夜ご飯どうすんのよぉぉぉ!!」



私は近くにあったクッションを手に取り、蓮にぶつけるかのようにドア目掛けてぶん投げた。


病人だけど、病人だけど、ムカツクゥゥゥゥゥ!!






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