秘め事
『どうしたの?』

「え!?何が!?」

『なんだか落ち着かないみたいだから』

「そんなことないよ」



聖也の家に来たはいいが、ずっと時間が気になってしょうがない。


もう夜中の12時。


夜ご飯作ってないけど、大丈夫だよね?


体調大丈夫かな……薬も飲んでるし…平気だよね?


正直蓮のことが頭から離れない。



『愛莉、おいで』



いつもの場所で夜景を見ているとソファーに座っている聖也に手招きされる。


近寄ると私の腕を掴み、自分の足の間に座らせ後ろから抱きしめてくれる。



「聖也こそどうしたの?」

『ただ、抱きしめたくなったんだ』

「そう」



聖也といればいるほど、近づけば近づくほど、蓮が頭に浮かぶ。


聖也はこんなにも私を必要とし、落ち着く居場所をくれるのに。





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