秘め事

『関係あるよ。愛莉は大切な妹だ』

「止めてよｯｯ!!家族ごっこはもうたくさんｯｯｯ!!」

『ごっこじゃない!!俺たちは家族だ!!』

「違うよ…だって私の事何も知らないじゃないｯｯ!!私が最近までテレビや雑誌、芸能関係のものを目に、耳に出来なかったことも知らないでしょ!?」

『愛…莉……?』

「私がどれだけ孤独だったか、どれだけ寂しかったか知らないでしょｯｯ!?こんな思いするくらいなら捨ててくれればよかったのに!!」



パンｯｯｯｯｯｯ!!!!!!!


「誠さん!!」

『愛莉!!なんて事を言うんだｯｯ!!!!』



左頬がジンジンする。


私お父さんに引っ叩かれたんだ…。


私がいけなかったの?


私が…悪いの?



「ｯｯｯ!!」

『愛莉ｯｯ!!』



兄の制止を振り切り私は走って家を飛び出した。