追いかけっこ(仮)
「なんでそれを……、」
「でも、実際は違うのねー。」
ひとりで納得している怪盗V。
「……。」
俺は怪訝そうに怪盗Vを見た。
「だから言ったでしょ。
私は何でも知ってるの。」
「知りすぎだろ。」
「そうかもね。
でも鬼の情報は多ければ多いほどいいのよ。
……多分。」
「多分かよ。」
俺はクスッと笑って、腰をおろした。
「疲れた。」
「明日、筋肉痛かもねっ。」
「あぁ……。」
怪盗Vも、俺のそばに腰をおろす。
そのあと、少し談笑をしたあと、
「よしっ、じゃあ帰りますか!!」
怪盗Vは元気よく立ち上がった。