追いかけっこ(仮)


あー……、

完っ全に忘れてた。
桜のこと。

そういえば、
昨日の夜あの屋敷に来てたんだった。


「でねっ、そしたら、
怪盗Vが、私の唇に人差し指置いて、ニコッと笑って飛んでいったの!!」


教室に入った桜は、
一生懸命ふたりに今日の夜のことを説明してる。


「あーはいはい、よかったねー。」

「あっ、千夏本気にしてないでしょ!!」

「桜大丈夫?
風邪でもひいた?
幻覚が見えるなんてやばいよ。」

「幻覚じゃないもん!!!!!!」


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