追いかけっこ(仮)
「?どうした?」
「私の“過去”、話してもいい…?」
私がそう言うと、
伊次龍樹は驚いた顔をした。
「いいのか?」
私は小さく頷くと、
ゆっくり口を開いた。
「私ね、友達が異常なんだ。」
「異常?」
伊次龍樹は眉をひそめて聞き返す。
私は頷く。
「その子ね、保育園の頃は普通の何処にでもいるような子だったんだけどね、ある日大好きなお祖母ちゃんが亡くなったの。」
「……。」
「それから、その子は変わった……。」