追いかけっこ(仮)
「それは……!」
「私のネックレス!!」
風音が私の首元にある“品”を見て、
叫ぶように言った。
「さぁ、始めましょう?
落ちた彼女の居場所も知りたいでしょ?」
「華恋はどこにいるんだよ。」
「それは、私を捕まえられたらね♪」
私は木から飛び降りて、
挑発するように警察を眺める。
「怪盗Vを追いかけろ!」
「おーにさんこーちらっ♪」
鬼ボスの掛け声に、
警察が動き出す。
私は鴿芭邸の中に、
“怪盗V”として足を踏み入れた。