追いかけっこ(仮)


〈うんッ!!〉


しかし、
どんどん弱くなっていく風音の体。
学校には通えなかった。

私は学校に通っている。
風音と会う機会が徐々に減っていった。


そして、
久しぶりに風音に会ったとき、





風音の瞳は虚ろだった。


〈風、音……?〉

〈どうして……、〉

〈?〉


次の瞬間、


〈どうして会いに来てくれないの?!〉


ヒステリックにそう叫び、
私に向かって、花瓶を投げつけた。


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