追いかけっこ(仮)
「毎日会ってるじゃん。」
不思議そうに問い返す齋藤。
「そうじゃなくて……。」
……なんか、気になる。
俺は、気がついたら、
またも問いかけていた。
「齋藤は、初対面の男にキスしたことあるか??」
「……は??」
訝しげな口調。
「あ、いや……、」
言ってから、後悔した。
「されたんだ??」
俺は熱くなるのが分かった。
「へぇー、そうなんだぁ。」
そう言いながら、齋藤はニヤリと笑って俺を見る。