何よりも君が愛しくて…
「美月さーん!」
「はーい?」
「これ」
クラスの女子が2人きて、美月に小さくたたんである手紙を、渡した。
受け取った瞬間、ちょっと嫌そうな顔をしたのを、俺は見逃さなかった。
一瞬のことだけど、怯えたような顔だった。
なぁ…美月?
お前がたまに見せる、悲しい目や怯えた表情は、なんなんだ?
お前は何を抱え込んでんだ?
俺には…どうにもできねぇのかな。
「読んどくね」
美月がいつもと同じ笑顔を見せると、女子達は戻っていった。