何よりも君が愛しくて…



「どした?」

「…た……」


……た…?
美月は、俯いて何かを囁いた。


「美月?どした?」


そんな美月が心配になって、優しくそう聞いた。
様子が変だ。
今までは普通だったはずなんだけど…
美月の肩が、小刻みに震えてるような、気がする。
泣いてるのか…?

心配になった俺は、早足で美月のところまで行った。
健も心配そうに、美月を見てる。


「美月…?」

「いやっ」


美月の顔を覗きながら、肩に手を置こうとしたら、美月はビクッと肩を震わせて、一歩下がった。

おかしい。
何かに怯えてる…?
…俺?


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