何よりも君が愛しくて…
「美月、どうしたんだ?俺だよ?何に怯えてる?」
膝を屈めて、俯く美月の目線に合わす。
すると、急にハッとした顔をして
「ごめん、あたしおかしかったね。なんでもない!」
と、苦しそうに微笑んだ。
「なんでもないことないだろ?」
「ううん、ほんとに大丈夫!」
どしたんだよ…
言ってくれなきゃわかんないだろ?
「あ、そうだ、あたし行かなきゃいけないんだった!行ってくるね、バイバイ!」
美月は逃げるように、教室を出て行った。