何よりも君が愛しくて…



プルルという、コールの音が怖い。
とってくれなかったらどうしよう、そんな考えが頭に過ぎる。
何回かコールを聞いた後、プツンという音と、はい、という美月の声が聞こえた。


『もしもし……』

「もしもし?美月?俺、来斗な」

『うん』

「今日どした?俺も健も心配してるよ」

『あぁ、うん、ごめんね。なんか熱出てさ…』


ゴホゴホと咳をする美月は、ほんとにしんどそうだった。


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