何よりも君が愛しくて…
「なんて言ってたか、教えてあげよっか?」
「美月は、そんなこと言う悪いやつじゃねぇ…」
ドクン、ドクン、と変な汗が額に浮かぶ。
「『カッコイイから、惚れさせてやるって思ってたけど、なんかキモいからやめたんだー』って甲高く笑って言ってたよ?」
ね?みんな、と後ろに集まっていた女子に問い掛ける。
みんな首を縦に振る。
……嘘だろ?
そんな……違う…よな?
でも、首を縦に振る子らを見ると、嘘とは思えなかった。
美月……俺、美月のこと信じてたよ?
でももう無理だ……
悲しさと苛立ちが混ざり合って、どうすればいいのかわからなかった。