何よりも君が愛しくて…
あの子は……美月だったんだ。
あの時も、今と同じように、膝を抱えた状態。
……何か苦しんでるのか?
「来斗くん……」
「何?」
「あたしに話し掛けちゃダメ……」
「は?なんでだよ」
「藍沢さんが……」
はぁ?藍沢?
あぁ、俺と喋ると美月が藍沢に嫌がらせされるから、話し掛けるな、と。
そうかそうか。
「じゃあ、一生話し掛けねぇよ!!」
俺は美月を睨みつけて、美月から離れていった。