何よりも君が愛しくて…
「…健?どうし…ッ」
『来斗!!み、美月が……』
俺の声を遮る勢いで、健はそう言う。
美月?美月に……何かあったのか?
健の慌てようを感じて焦る。
俺は次の言葉を聞いて、咄嗟に朔哉の部屋を飛び出した。
朔哉には、ごめん行かなきゃ、とだけ伝え俺は急いだ。
朔哉の家を出て、走ろうとしたとき窓から朔哉に、無理すんなよ、と一言言われ、やっと怪我してることを思い出した。
ズキズキと痛むあちこち。
でも、そんなの気にしてなんかいられなかった。