空色のキモチ
私の通う病院は、美月さんが入院している病院。






先輩には内緒で



美月さんのお見舞いに行っていた。





ある日、



美月さんのお母さんに会った。




私を見て少し目を見開いて驚いている様子・・・





そっか。
私と美月さんって似てるって言ってたっけ…




松葉杖をつく私に美月さんのお母さんが話しかけてきた。



「美月のお友達かしら?」

「祐樹先輩が部活が忙しくてなかなか来られないみたいなんで、代わりって言ったら変だけど…美月さんとは面識ないんです。」




「そう…。いつも、お花を持ってきてくれてたのもそうかしら?ありがとうね。」



辛そうな笑顔。





「ずっと眠ったままで、お見舞いに来てくれる人もだんだんと少なくなってね…」





だんだん離れていって、いつかは忘れられてしまう…




人間は忘れてしまう生き物。
< 111 / 413 >

この作品をシェア

pagetop