空色のキモチ
思いきり泣いて少しだけスッキリした。





「俺って頼りない?お前、泣くほど辛いくせに何も相談してこないし…」



あっち君を見たまま、黙ってた。



おでこを私のおでこにくっつけて、


「これからは俺にちゃんと相談する事!一人で悩んで泣くなよ。凜の泣くとこ見るのは、俺も辛い。」




そう言っておでこを離す。





「うさぎさんは歩いて帰るのか?」





『うさぎさん』とは

私の事。


泣いた後、目が赤いから…


子供の時から泣きやんだ後の私をあっち君は『うさぎさん』って呼ぶんだ。




「後ろに乗る?」
自転車の後ろを指差してる。




荷物をカゴに入れて、松葉杖を持って後ろに乗った。





あっち君の大きくて広い背中につかまる。




あっち君みたいな




爽やかな風が吹いていた。
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