空色のキモチ
「あっちゃんが祐樹君を殴ったって何でかな?って思って。」



ああ…

天井を見上げてる。



「あの時は先輩はお前を悲しませてばかりだったから。
それじゃ意味がないっていうか…」



何の意味?


あっち君は肝心な事はあやふやにしてしまう。



「とにかく、泣かせてばかりだったからムカついてさ。」


「今は幸せなんだろ?」




「今はね…でも、不安になる時もあるよ」



祐樹君は進路をまだ決めていなかった。

大学に行くのか、

プロになるのか

わからない。




ただ、離れるのは確実だった。




離れてもつきあっていける、自信がなかった。




寂しいぶん、近くの優しさに甘えてしまいたくなるから…
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