空色のキモチ
準備運動だけ済ませる。


練習もなしでぶっつけ本番。


こんな無謀なリレーなんか初めてだ。



今は志帆が席に座って見学してる。




志帆の走る順番はアンカーの一つ前だった。


いいのか…?
ケガが治ったばかりの私がこんな順番で…




アンカーは宮沢だった。


緊張する私に

「羽柴が抜かれても、俺が抜かすから安心しろ!」



もーどうにでもなれだ!!



バトンを受け取り、


久しぶりに走った。





耳に風をきる音が聞こえる。



宮沢が真剣な顔をして、私に向かって手を挙げた。



宮沢に
バトンをパスして、


コースから外れる。




遥ちゃんが私に駆け寄る。
「凜ちゃんすごい!全然遅くなんかないじゃん!」


興奮気味で話してた。




宮沢が一位でゴール。
クラスみんなが宮沢に駆け寄った。




席に向かう時宮沢が

「羽柴!スゲーよお前!」
興奮してヘッドロックをしてきた。



「きゃっ」


「りっちゃんかっこよかったー」

「羽柴よくやった」



みんなが私の頭をぐしゃぐしゃにする。



「りっちゃんすごかったー」

席に着いた時にはボロボロになってた私に志帆が抱きついてきた。



3位の状態でバトンを受け取り、二人抜いた私。






足は少し痙攣していた。
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