空色のキモチ
だけどあっち君だけは、側にいてくれた。



ひどい事を言っても側にいてくれた。




あっち君が見せた悲しい顔と「帰るよ」の言葉。







すべての事から見放されたように思えた。







離れなきゃいけないのに、心のどこかであっち君に支えてほしいと思ってた。


自分勝手。




祐樹君がいるのに…




お母さんは話をしたら部屋を出て行ってた。




今は祐樹君と二人…




祐樹君はずっと私の手を握っていた。
目にはうっすらと涙が浮かんでる。


「ごめんね。びっくりしたよね?」



「怖かったよ。死んじゃうじゃないかって…」



「発作の事は自分でも忘れてたんだ。ずっと無かったから…」



「何か悩んでるから発作が起きたんだろ?」




私は天井を見つめたまま何も言えなかった。
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