空色のキモチ
それでもこんな細い神経の自分は嫌になる。



もっと強くなりたいって思う。




私のおでこに触れる手。



大きい男の人の手。




「少し顔色がよくなったな。」

微笑んだ口元のケガが痛々しい。




「あっちゃんとケンカしたの?」



「俺が先に殴ったんだ。それで、殴られた。」




原因とか詳しくは聞かなかった。


二人の問題に首を突っ込む気にもなれない。




「凜は気にしなくても大丈夫だよ。」


頭を撫でながら言ってたけど、少し寂しそうな笑顔だった。
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