空色のキモチ
優しさ
何かあったのかは一目瞭然だった。



泣いた後の凜の赤い目。



宮沢の元気のない表情。





俺は何も聞けなかった。
聞いちゃいけないって思った。




「具合どう?一応食べられそうなのを持ってきたよ。」


いつも通りに振る舞う俺。心の中は穏やかではなかった。
だけど今の泣き止んだばかりの凜には聞けない。






凜が俺の胸に飛び込んできた。


嬉しいけど……雰囲気的に喜ぶトコじゃない。



「どうした?」



俺よりだいぶ背の低い凜の頭に手を乗せた。
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