空色のキモチ
「今から庭で花火やろーぜ」


「あっちゃん、みんなでお祭り行かなかったの?」




いつもみんなの輪の中心にいるあっち君。部員にとても好かれてる。



「みんな都合悪くてやめになったんだ」




そういえば志帆からも宮沢と一緒に行くってメールが入ってたっけ。



サッカー部員は彼女持ちが多い。




あっち君と二人で庭で手持ち花火をした。


子供の頃を思い出す。
二人で競うように花火の取り合い。


最後は線香花火で終わる。



二人で夏の終わりを過ごす。




ふとあっち君が

「祐樹先輩から連絡くる?」



聞いてきた。





今まで祐樹君の話題はあまり出さなかった。



「今、海外遠征だから連絡取れないよ。帰国するまで連絡もないと思う。」




寂しいのが当たり前で会えない寂しさも麻痺してきていた。
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