空色のキモチ
「送るよ…」



先輩が歩き出した。




背中が寂しそう。




先輩は毎日張り詰めた気持ちで過ごしてるんだ。




このまま目を覚まさないんじゃないかって…不安。



もしかしたら死んじゃうんじゃないかって…恐怖。



今日こそ目を覚ますだろうっていう…期待。





先輩の気持ちを考えると、胸が苦しくて・・・




涙が出る。




「凜ちゃん…?」

先輩も驚いている。






ただ何も言わずに私を見ている。





「俺の事、心配してくれてるの…?」


私はただ頷いた。



「優しいんだな。ありがとう。」

そう言って私の頭を胸に寄せた。
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