空色のキモチ
「羽柴ぁ?何やってんだぁ?お前…。」



すかさず有原さんが宮沢に言う。


「宮沢君。凜ちゃんを教室に連れて行くのを手伝って!!」



「お、おう。」


何がなんだかわからない様子。



腕を掴んで引っ張ろうとする宮沢に、永田さんが


「違うってばー。お姫様抱っこして連れてきて!」






「ああ、そーゆー事か。」

軽々と宮沢は私を抱っこした。




抱っこされたまま教室に入ると…


「きゃーーーっかわいい!」

という女子の声と



「羽柴が化けた〜スゲー」
という男子の声。






化けたって…どういう事よ?



宮沢に降ろしてもらった。

みんなに写真を撮られる。

文化祭は明日なのになぁ…




「羽柴明日もこの格好すんの?みんなに言わなきゃな!」


ニヤニヤしながら言うし…



「勘弁してよー」


脱力気味の私の言葉もむなしく教室に響いていた。
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