空色のキモチ
祐樹が頬に触れる。



「俺はずっと凜の側にいるよ。どこにも行かないよ。」




「何言ってるの…?
自分の夢叶えなきゃダメだよ。」




「意識もなくなって呼吸も止まったんだよ。病院に運ばれた時は危ない状態だったんだ…。俺には世界でプレーする夢よりも凜の方が大事だって気がついた。」




祐樹の目が涙で潤んでいる。




「祐樹に夢を諦めてほしくないよ…チャンスなのに…ダメだよ。」




涙で祐樹の顔がよく見えない。





「もう決めたんだ。もっとうまくなってから次のチャンスを待つよ。」





清々しいくらいの笑顔。


私が私自身を責める事のないようにしてくれる。






祐樹の優しさなんだよね。
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