空色のキモチ
伊原が入部してきてしばらくしてから、突然伊原に


「凜の事で…話があるんですけど」って言われた。



「何?」



「もし軽い気持ちだったらやめて下さい。悲しむのはあいつだから。」

伊原の真剣な顔。



「軽い気持ちじゃねえよ。伊原は彼女の事好きなの?」


「俺は…」

図星だったのか伊原が赤くなる。




なんだ…お互い好きなんだ。
でも橋渡しする程お人よしでもない。




「俺は凜ちゃんの事好きだよ。お前がはっきりしないなら先に告白する。」


伊原にハッパかけて凜に告白させたかった。

だけど…


「あいつを悲しませないで下さい」
それだけ言って部室に行った。




俺自身、好きって口にすると急に自覚してしまう。


美月への気持ちと似てるけど…



違うのは



美月は《好きだった》




凜は《好き》
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