空色のキモチ

ケガ

修学旅行最終日。



昨日の騒ぎの事で噂が何やら大きくなっていた。


宮沢が気をつかって「ごめん」って謝る。


「別に気にしなきゃいいじゃん。悪い事してないんだし。」
私も笑って答えた。



クラスの子は昨日の事の様子をわかってたから、逆に私と宮沢を守ってくれて嬉しかった。



「凜ちゃん、ほっぺ大丈夫?まだ腫れてるね」


触るとまだ少し腫れていた。かなり強い力で叩かれたんだなぁ…


「全然痛くないよー。心配してくれてありがと、遥ちゃん」


「宮沢が樋口さんを怒るトコ見たけど凜ちゃん愛されてるね。」


愛されてる!?


「遥ちゃん、私と宮沢はつきあってないよ?」

「知ってるよー。友達同士でもいい関係だからうらやましいな。」

「宮沢ってしゃべるとアホだよ?」



横の席にいる宮沢が話に割り込む。

「誰がアホだって?」

「このクラスの宮沢翔って人。ご存じかしら?」

「ああ、あのカッコイイ人?」

「見た目はいい男なんだけど、アホっぽくて残念なのよぉ」


「そうそう…ってコラ!」
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