戦場のガールズライフ~派遣社員奮闘編~

父の言いたい所は大体把握していた。


先月の東北大震災の影響のことだ。連日のニュースでも大々的に取り上げられていて、私の勤めていた会社の名前もよく報じられている。


部品が届かないので工場の稼働ができない。


会社は受注があるにも関わらず生産をすることができない状態が続いていた。加えて、こんな時期に車をつくっている場合かとの非難の声もあった。


「心配いらないよ」


頼んだ物が運ばれてきてから話そうと思っていたけれど、ま、話し出すなら今だな。


そう前向きに考えることにして私は湯呑みを置いた。


「私、昨日会社辞めてきたから。」


…― 両親が絶句していた。


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