戦場のガールズライフ~派遣社員奮闘編~
「いつ帰るんだっけか?」


まだ荷造りの始まっていない部屋。ハットリ君は喉を鳴らしながらチューハイを飲んでいる。


「今月末」


「それは知ってる。てゆーか、全然片付いてないし」


「元々、持ってきた荷物も少ないし。増えたのはマンガくらいだよ」


「あ~これか。持って帰るの大変そう。手伝おうか?」


私は一口、コップに唇を寄せた。ハットリ君はふっと笑う。


「咲さんは仕事してるよ、その日」


悔しいと思うのは、ハットリ君は私が仕事を選ぶとわかっていることだ。そしてそれを素直に口にすること。


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