翼をください。
「聞いて聞いて聞いてーーっ!!」
次の日。
俺が部活から帰ってくるなり、
目を輝かせた愛結が詰め寄ってきた。
「な、どうしたんだよ。」
「見て!」
愛結がポケットからだしたのは、
時代が経って変色した紙。
「何、これ。
また土屋さんの所で何か貰ってきたのか?」
「うん。
ホントは本を探しに行ったんだけど、
これ貰っちゃったら、
本のことすっかり忘れちゃった。」
「……これ、何なの?」
嫌な予感しかしなくて、
その紙をじっと見つめる。
「宝の地図だよ~♪」
愛結は向日葵のような笑顔で言った。
「た、宝?」
「あ、馬鹿にしたでしょ!
高校生にもなって
まだそんなの信じてんのかって!」
俺が聞き返すと、
愛結はあからさまに不服そうに膨れた。
そんなことないって、と、弁解しながら、
愛結が手に持つソレが気になって仕方なかった。
「何の宝なんだ?」
その一言に大げさに反応した彼女は、
長いサイドポニーを大きく振り回して
くるりとこっちに向き直った。
……見事なドヤ顔だった。
次の日。
俺が部活から帰ってくるなり、
目を輝かせた愛結が詰め寄ってきた。
「な、どうしたんだよ。」
「見て!」
愛結がポケットからだしたのは、
時代が経って変色した紙。
「何、これ。
また土屋さんの所で何か貰ってきたのか?」
「うん。
ホントは本を探しに行ったんだけど、
これ貰っちゃったら、
本のことすっかり忘れちゃった。」
「……これ、何なの?」
嫌な予感しかしなくて、
その紙をじっと見つめる。
「宝の地図だよ~♪」
愛結は向日葵のような笑顔で言った。
「た、宝?」
「あ、馬鹿にしたでしょ!
高校生にもなって
まだそんなの信じてんのかって!」
俺が聞き返すと、
愛結はあからさまに不服そうに膨れた。
そんなことないって、と、弁解しながら、
愛結が手に持つソレが気になって仕方なかった。
「何の宝なんだ?」
その一言に大げさに反応した彼女は、
長いサイドポニーを大きく振り回して
くるりとこっちに向き直った。
……見事なドヤ顔だった。