翼をください。
「あ、そうだ。
今日、月妃(ツキヒ)の家で、
またなんか見つかったんだって。」
「ホント!?
今日、帰りに行ってみる!
ありがとう、お母さん。」
目を輝かせる私を、
正面に座っていた幼なじみがじっと見ていた。
「どうしたの?
顔に何か付いてるかな?」
「いや…何でもない。」
煮え切らない返事した幼馴染は、
さっさと二階に行ってしまった。
「愛結もさっさと用意しないと、
遅刻しちゃうぞ。」
ヨレヨレのネクタイを不器用に結んだ父が、
玄関から顔を出していた。
「わっ!ホントだ!」
私が慌ててポテトサラダを詰め込むのを見送ると、
父は一言
「行ってきます」
とだけ言って家を出た。
「俺たちもいくぞ。」
食器を片付ける私に、
私の荷物もバッチリ持ってきてくれた幼馴染は、
相変わらずの無愛想でそう言った。
今日、月妃(ツキヒ)の家で、
またなんか見つかったんだって。」
「ホント!?
今日、帰りに行ってみる!
ありがとう、お母さん。」
目を輝かせる私を、
正面に座っていた幼なじみがじっと見ていた。
「どうしたの?
顔に何か付いてるかな?」
「いや…何でもない。」
煮え切らない返事した幼馴染は、
さっさと二階に行ってしまった。
「愛結もさっさと用意しないと、
遅刻しちゃうぞ。」
ヨレヨレのネクタイを不器用に結んだ父が、
玄関から顔を出していた。
「わっ!ホントだ!」
私が慌ててポテトサラダを詰め込むのを見送ると、
父は一言
「行ってきます」
とだけ言って家を出た。
「俺たちもいくぞ。」
食器を片付ける私に、
私の荷物もバッチリ持ってきてくれた幼馴染は、
相変わらずの無愛想でそう言った。