君だけにささげる歌
「・・・あいつ、忘れていったのか」

クスッ・・・。

あんなき気、強くしてたくせに、ケータイ忘れるなんて。

何か・・・、可愛い・・・?

俺は、聖のケータイを持って、あいつを探しに行った。

「・・・あいつどこだ?」

俺があいつの後を追って、数分間がたった。

・・・が、全く聖の姿を見つけられない。

俺が廊下できょろきょろしていると、

「ね、ねえ!あれ・・・、志藤祐馬くんじゃない!?」

きゃあきゃあ! と、女子の黄色い歓声が上がる。

俺はそれを無視して、聖を必死に探す。

が、俺の前に女子が集まってきた。

「ねえねえ! 祐馬くん、何してるのお?」

俺は、無視して行こうとするが、

「祐馬くん!何してるのお?」

しつこい・・・。

前に集まってきている女子を、俺は差し置いて聖を探しに行った。

「・・・」

何か、すごく、聖に会いたい。
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