【短編】大空に舞う一輪の花のように
俺は病室に一人になった。
今まで寝ぼけていて気付かなかったけど、両足には厚く包帯が巻かれていた。
…あぁ、折れてるのかな…。
折れてるんだろうな…。
もう、夏の大会には間に合わないな…。
そう考えても、あまり悔しくない自分が不思議だった。
でも、俺はすぐに現実を突きつけられることになる。
それは、18歳の俺にとってはあまりに酷な真実……。
そして、あまりにも非情な告発だった。