【短編】大空に舞う一輪の花のように
scene1-日常は蒼い空と共に、
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ピ〜〜〜〜
校庭の桜が盛んなある春の日、静まり返っている体育館に、一閃の笛の音が鳴った。
「今日は一年の新入部員が来てるから、自己紹介してもらう」
そう言うと、バスケ部監督の沢波は、一年の列の先頭に手を伸べた。
一人一人名前と出身中学と目標を言っていく。
そして俺の番まで回ってきた。
俺は一回大きく深呼吸をして、声を張り上げた。
「寺原寛太!南中出身!目標は、IH…、全国制覇です!!」