【短編】大空に舞う一輪の花のように
scene5-淡く煌めく夢を見つめ、
みんなの視線が俺に集まる。
「どうしたんだよ寛太…、いきなり大声だし――
「俺……」
俺はまた、ケンの話を遮った。
「…………」
だめだ…。
また瞼が熱くなってくる。
喉に詰まって言葉がなかなか出てこない。
それでも、言わなきゃ…
どうしても、言わなきゃならないことだから……――
「…オ゙レ…、俺゙…もう歩けないんだって…」