嘘。からの恋!

「うるせぇ」

……ついて行っていいのかな。

「何も言わんで気持ち伝わると思ってると大間違いやっちゅうねん」

今までヘラヘラしてた若附君の顔が真剣になった。

「お前といるときのこいつ、一回もわらっとらんかった」

え……?

「気ぃ使わせてんのわかってやったらどうなん?」

気なんか使って……。

「うるせぇって言ってんのが聞こえねぇのかよ!!」

大声で叫んだ魁人を初めて見た私は、肩をびくっと震わせた。

魁人の一言で空気がシーンとなった。

「ついてこい」

再び歩き出した魁人に私は静かについて行った。