嘘。からの恋!





「なんだよ、優希邪魔すんのか」

最後に一人残った若附君は、優希に向かって叫ぶ。

「こいつを倒すのは俺の役目なんでね」

優希は、魁人をしっかりと支えてくれている。

「愁。お前勘違いしてんなよ…、あいつは…病気だったんだよ…」

昔のことを思い出した魁人は眉を寄せながら話し始める。

「嘘つくなよ」

若附君は信じようとしない。

「あいつが死んでいろんな噂が流れた…、でもな…、全部嘘っぱちだ…。かなり昔から病気で苦しんでたらしい…、おばさんは…、心配かけたくねぇってずっと黙ってらしい…。
死んだ理由も…、事故で済ませた…」

「う、そつくなよ・・」

「嘘じゃねぇ…」

「う、そだろ……」

そう呟いた若附君はへなへなと座り込んでしまった。



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